第5章 マネージャーと友達
しかしここで誰だか知ってるって言ったら、引かれる可能性があるからあえてこう言った
『えっ、と、どちら様ですか?』
いや、本来知ってるけど
桃色の髪に豊満な胸(本当に中学生1年生か?)、情報収集が得意って
…まだ情報収集が得意というわけではないが、そこは知ってるからこその知識だ
「私は桃井さつき!
青峰くんの幼なじみで、一応1軍マネージャーなんだけど…気づかなかった?」
『…ゴメンナサイ』
いや、気づいてた。桃色の髪が目立ってたし
でも話しかけられる雰囲気じゃなかった(征十郎とは違うオーラで)
罪悪感をめっちゃ感じながら謝ると桃井ちゃんは少し悲しそうな顔をしたが、すぐ笑顔に戻った
「じゃ、これからよろしくね!#NAME1#ちゃん!」
#NAME1#ちゃん#NAME1#ちゃん…
桃井ちゃんのセリフが脳内で何回もこだました
結果、テンションが上がったあたしは
『こちらこそよろしくね!さつき!』
にこりと微笑んでそう言った
女子の友達が初めて。というわけではないが、心がほわっと温かくなった