第13章 ダンスとリレー
「まったく、だから無理をするなと言っただろう?」
『・・・征十郎?』
「酸欠か、貧血…いや酸欠だね
とりあえず保健室行こうか」
ああ、そのせいか
目の前がグラグラ、ゆらゆらしているのは
軽く音が聴こえるようになり、征十郎らしき声がボヤボヤと聴こえる
うえ、吐き気までしてきた
『倒れ、そ』
「仕方ないね」
ひょいっと音を発てそうなぐらい簡単に、征十郎に持ち上げられた(らしい)
感覚的に予想すると、恐らくお姫様だっこだ
"お姫様だっこ"って言うのが恥ずかしいが、さずかに自分で歩くことができないから仕方ない
「#NAME1#っち、大丈夫ッスか?」
『・・・涼太か、大丈夫だと思う』
ボヤボヤと涼太の声が聴こえて、さらに目眩がしてくる
ふわふわした感覚がしてきて、征十郎が焦っている様な声が聞こえた
「#NAME1#
酸欠って言うのは危険なんだ
過呼吸になってるなら言ってくれ」
『大丈夫
多分ただの貧血だよ』
「見るからに酸欠だ」
周りの女子がキャーキャー騒いでいる
いや別に騒ぐ程でもないだろう
でも、確かにイケメンだから騒ぐ理由はあるか