第13章 彼の誕生日と
気が付けばあっという間に12月、2学期の終盤の期末テストで2位を納め、あとは冬休みを待つのみ
余談だが1位はもちろん征十郎だった
冬休みと言えばウィンターカップも始まるなーなんて考えている日の昼休み、眠気に襲われている
『…眠い』
今年ウィンターカップを見に行っても知っている人は誰もいないなと、眠さに負けている頼りがいのない脳で考える
ふあっとあくびをして周りを見るが、特にカラフルな髪のはいないように見える。ちなみに何の腐れ縁だか知らないが征十郎が隣の席なのだが今はどこか行っているのか不在
涼太も同じクラスだが見当たらない。なぜだか寒いのに教室は人が少なかった
少し昼寝しようと考えたあたしは窓際の一番後ろ。一部からは主人公の席と呼ばれている席で机に伏せ、眠りについた
『…む』
どれくらい寝ていたのか、チャイムの音で目が覚ます
授業が始まるのかと目をこすると征十郎がどこからか戻ってきており席についていた
「#NAME1#」
『おはよう征十郎』
「よく寝ていたね」
『…何で征十郎は数学しまってるの?』
「終わったからに決まってるじゃないか」
『え』
一気に目が覚める。数学の先生は授業態度に厳しいと午後一番の眠い時間にもかかわらずみんな寝ないように頑張っている授業だ
「ちなみに先生は会議らしくてね、1時間自習だったよ」
『よ、良かった…』
安心し腕をあげ体を伸ばす。体制を変えることで肩に何かが掛かっている
取ると自分より大きい男物のブレザーだった。バッと隣を見ると征十郎がブラウスしか着ていないことに気が付いた