第4章 き、来てしまった
『征十郎、あたし外の空気吸ってくるよ
ちょっと暑苦しいからさ』
「気をつけて」
征十郎からの見送りを受けて体育館の外に出る
そこにはやはり黄色の彼が居て、ナイスタイミング!と自分の中でガッツポーズをした
彼を遠目から見る女の子はカッコいい!と騒いでおり、あー、うん。確かにカッコいいなーなんて適当に考えてた
「おーなんか盛り上がってるっスねー
何部だろ?」
彼の名前は黄瀬涼太
まだバスケ部に入るときではないため、とりあえずあたしも遠目から見ておこうと思う
「どーすっかな――
どーせやったらできちゃうからなー
たぶんどれも…」
当時からイケメンだねー
でもその盛り上がってる部活が、君の入る部活なんだよ?黄瀬くん
にしても、体育館からの熱気がすごいな
そこだけ季節がまるで夏のようだ
『さて、と』
中に入るとするかな振り分けテスト終わったようだし
こっそり中に入って様子を見る
ちょうど二軍が終わったらしく、一軍の発表に皆びっくりしているようだ
「8番 青峰大輝
11番 緑間真太郎
23番 紫原敦
29番 赤司征十郎」
呼ばれた征十郎と目が合い、そっと微笑む
(少なくとも前世よりは綺麗だろう。大部分が美化されている)
そうすると征十郎は微笑み返してくれた
…イケメンですね、とっても