第7章 こっち見て…?【現パロ・教師×生徒】
この声…
びっくりして顔を上げれば、リヴァイ先生が片腕で私の体を支えてくれていた。
え…ぇえぇ!?
「り、リヴァイ先生っ…!?」
「重そうだな。お前一人で運んでるのか?」
「あ、はい…頼まれたので…」
ドキドキする胸を抑え、そう言うとリヴァイ先生の額に何故かピシリと青筋が浮かぶ。
「…まさかとは思うがハンジか?」
「!…え!?何でわかったんですか!?」
「チッ、あのクソメガネっ。」
苛立ちを露にし舌打ちをする先生。
何か…凄い…不機嫌?というか…怒ってる?
「…先生?」
「…いや、何でもねぇ。ほら、貸せ。」
ひょいっとダンボールを軽々と持ち上げ歩みを進める先生に慌てて制止する。
「ちょっ…先生!私が運びますからっ…!」
「あ?よろけて歩いていた奴が何言ってる。」
「っ…!でもっ…!」
「でもじゃねぇ。怪我でもしたらどうするんだ。とにかくお前は持つ必要はねぇから場所案内しろ。」
それだけ言って先生は目線を逸らし、再び歩き出す。
私は慌てて先生の背中を見つめながら追いかける。
ってことは…場所までは先生と二人きり…?
そう意識したら心臓がまた暴れ始める。
廊下には複数の生徒達が友達と話したり、中には男子生徒がふざけ合いながら歩いている中…。
周りの騒音なんて気にならないくらい…ドキドキして仕方ない。
そんな事を思っていると、先生が私に問いかける。
「…それでこれは何処に運べと言われたんだ?」
「っ…あ、それは理科準備室にって…」