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ー 甘美な甘さと熱の疼き ー 《リヴァイ》

第9章 愛とこの熱さと温もりの意味【中編△】


「入れ。」


兵長に託されるまま私は部屋の中に入る。
机とソファーが置いてあって、隣の部屋には寝室。

シンプルだけど兵長らしくて口元が自然と緩む。


「適当に座っててくれ。茶を用意する。」


そう言われ、私はソファーに腰を掛けた。
暫くすると兵長が紅茶が入った二つのカップを持って私の隣に座った。


「熱いからゆっくり冷ましながら飲め。」

「ありがとうございます。」


渡されたカップを受け取り、紅茶のいい香りが体を包み込んでホッと肩を撫で下ろす。

すると兵長はカップに口をつけ一口飲み干すと私に顔を向けて聞いてきた。


「…何があった?」

「…っ、それは…」

「何かあったから俺の元に来たんじゃねぇのか?…それとも違う理由で来たのか?」


兵長の問いに私はカップを両手で強く握りしめる。
言ってもいいんだろうか…。

それに…私、兵長との約束…破ったことになってしまうのかな。

もし、話したら幻滅してしまう…?

ドクッと心臓が嫌な音をたてる。

あれ…何で私…こんなこと考えてるんだろう…?

どう思われようと関係ない筈なのに…今はどうしてか…気になってしまって話せられない。


こんなこと今まで無かったのに…っ。


黙っていると兵長は私を見つめた後、カップを机に置き私の手に触れてきた。


「っ…!?兵長…?」

「…震えてるな。」
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