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ー 甘美な甘さと熱の疼き ー 《リヴァイ》

第9章 愛とこの熱さと温もりの意味【中編△】


軽くパニックになり掛けていた時、兵長はグイッと私の体を片手で引き寄せギュッと抱き締めてきた。


「っ…!?」


びっくりして目を見開いていると兵長はポンポンと子供をあやすように背中を優しく叩いてきた。


「…落ち着け。大丈夫だ。」

「…へいちょ…」

「ゆっくり深呼吸しろ…。」


言われた通りゆっくり深呼吸していく。
落ち着かせるように言う兵長の声色に段々気持ちが落ち着いてきて…
肩も体も…少しずつ力が抜けてくる。
こんな感じは初めてだ…。

今までの男達と何が違うの…?


「…っ、なんか…すみません…」

「…何謝ってる。謝る必要は何処にもねぇだろ。」

「ですがっ…」

「気を遣わなくていい。今は落ち着かせる事だけに集中していろ。」


そう言って兵長はトントンと一定のリズムで叩きながら抱き締め続ける。
そのリズムが心地よくて抵抗とかどうでも良くなって…。

不安も恐怖も兵長の温もりと手によって溶かされていく。


これは…一体…?


そんなことを頭でぼんやり考えているとあまりの心地良さについ肩に頭を預けた。


「…眠たかったら寝てもいいぞ。」

「…まだ…話終わってな…いです…」

「起きた時に話を聞いてやる。」

「…本当…ですか?」

「あぁ。だから気にせず寝ろ。」


頭を軽く撫でられ、温かい感触にまた胸の中がぽかぽかして…
叩くリズムに誘われるように私は瞼が重くなっていき、夢の中へと落ちていった。
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