第2章 目が合うその先の欲望と *
逃がさないとばかりに私を見つめながら言われたらもう抵抗なんてできない。
そのまま私を抱えて皆が騒いでいる部屋を後にする。
静かな廊下には兵長の歩く音だけが響き渡って変に緊張してしまう。
ドキドキとしていると部屋に着いたのか足で乱暴に扉を開き、器用に足で扉を閉じる。
そして、寝室に入るとふかふかのベッドの上へと降ろされた。
「っ…!兵長…」
「…何だ。」
ギシッと兵長がベッドに上がってきて私に覆いかぶさってくる。
これから起きる事を頭で分かっていてもどうしても躊躇してしまう。
「っ…ズボンっ…濡れてるから…」
何とか言い訳っぽいのをして待ったをかける。
だけど兵長は「あぁ…」と言ってスルリとズボンの端に手が差し込まれる。
それにビクッとして頭が軽くパニックになった。
「ちょっ…!やっ…!」
「濡れてて気持ち悪ぃだろ?脱がしてやる。」
「…!自分でっ…やる…からっ…!」
「遠慮するな。それに…もう待てねぇ。」
兵長の瞳はもう欲と熱を灯していて…。
欲望に濡れた瞳に心臓がトクンっと跳ねる。
その瞳はヤバイ…。
私も飲み込まれてしまいそう…。
そうこうしている内にズボンが膝まで脱がされていた。
「やぁっ…!ちょっ…!」
「…太腿から酒の匂いがするな。」
「っ…!洗ってきますっ…」
「このままでいい。言ったはずだ、もう待つ余裕はねぇと。」
その言葉通りの色っぽくて余裕が無さそうな表情に目を奪われて再び心臓が跳ね上がる。
そしてズボンは脱がされ、酒が染み付いている太腿に顔を近づけペロリと舐め上げた。
「んっ…!あっ…」
「チュ…甘いな。」
あまりの羞恥に恥ずかしくなりながらも兵長の熱い吐息にピクッと太腿を跳ねらせると兵長は両太腿を抱えて軽く口付けていく。
「ん…ふっ…くすぐったい…」
「…そうか。じゃあこっちはどうだ?」
上体を起こし兵長の手が服の中へと入り胸を優しく包み込んできた。