第14章 琴線に触れる
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「……この子は…には、普通の人として…幸せになってほしくて…、白羅の血とは関わらせないようにしていたのです…!それなのに……どうして…っ」
「落ち着きなさい、が起きてしまうだろう。
……これが、私たちの運命なのかもしれないな…。…遅かれ早かれ白羅の力に目覚める時が来るのを…避けることはできない。…倫也の時もそうだったじゃないか…」
おかあさまが泣いている…。
感情的になっているけど、声を押さえようとしているのが伝わる。
「…力を支配できるように、にも稽古をつけよう。わたしも辛いが、この子の為だ。が、幸せになるために…」
……………はくら…?
………力って…?
ふたりは何の話をしているのだろう。
でもたぶんふたりは、わたしにこの話を聞かれたくないのだろう。
子どもながらにそういう空気を感じ取った。
そしてわたしはまた、意識を手放した。
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