第13章 【番外編】碇草 ※
「…俺はずっと、君とこうなりたいと思っていた…」
(…えっ?)
「君は、本当にいやなのか?」
耳元で囁かれ、くすぐったさで身をよじるが、少しも離れまいというように杏寿郎は自分の腰をの秘部に押し付けた。
「あっ…ん、んっ…」
それだけで目の前がチカチカした。
「んんっ…はぁ……きょう、じゅろ…」
耳から首、鎖骨と舐められ、
同時に腕、腹と撫でる手を止めない杏寿郎を止める方法など、もう考えられなかった。
触ってほしいところをなかなか触ってもらえないもどかしさ
どこか物足りなさを訴えるように、の足が杏寿郎の脇腹をなぞっていた。
「ひゃぁ…」
すると杏寿郎の指が、形の良い乳房の頂を掠った。
「ここがいいのか…」
頃合いを見計らったかのように乳房に手を添え、形を確かめるように揉む。
顔を埋められ、はぁと甘い吐息が漏れる。
「…可愛い……」
「あっ…ん…」
杏寿郎の片方の手が、下に下がっていったと思ったら…
秘部に辿り着いたその中指は、くる、と敏感な部分を避け
周りをなぞったあと、すでに溢れている蜜を掬い秘芽を軽く押した。
「きゃっ!……んんっ」
強い快感にのけぞる。
杏寿郎はそのまま乳房の頂を口に含み、転がす。
「気持ちいいか……」
「ぁんっ…そ、こで…しゃべゃらい…で…んっ」
は耐えず与えられる快感に、もうどうにかなりそうだった。
秘芽をもてあそんでいた中指を、ぺろっと舐める杏寿郎。
そんな彼が艶っぽくてぼぉっと見ていた。
「やぁっ、きたな…ぃ…」
ほとんど回らない頭を必死に動かし訴えたが、杏寿郎はふわっと笑い、の右ひざに口づけをしてから
「汚くなんかない…好いた人のものは、すべて愛おしい…」
(…好いた人……。杏寿郎さんは、わたしを好いてくれているのだろうか…)
その中指は、クチュっと音を立て、簡単にの蜜壺に入っていく。
杏寿郎の太く、しっかりとした指。
少し怖くて腰を引くが、杏寿郎はの腿を押さえ、それを許さなかった。