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月の雫

第8章 おかえりといらっしゃい


『だって、家族みたいなものじゃないですか。
支配するものではないです。
協力して、楽しく、一緒に幸せになるんですよ。』

みんなが私に言ってくれた事だ。
これがウチのスローガンみたいなもの。

『さ、藤四郎達と小夜・今剣を幸せにしに行きましょうか。』

時間になったので、広間に向かう事にした。
四人の周りには結界を張り、広間と繋がっている次の間で待機してもらう。

宗近「では、太郎太刀の帰還を祝して。
乾杯!」

全員「乾杯!!」

みんなが太郎をねぎらった所で。

『さて、これからは歓迎会も兼ねます。』

長谷部「どういう事ですか?」

『こういう事です。』

四人にかけた結界を解き、次の間との間の襖を開く。

乱「えっ?一兄??」

小夜「江雪兄さん…宗三兄さん……」

今剣「岩融…。」

『本日、新たにお迎えしました。』

今剣「岩融っ!!」

今剣が岩融に飛びつく。

岩融「今剣、息災そうだな。」

薬研「一兄!」

鯰尾「一兄っ!!」

藤四郎達が一期を囲む。

江雪「小夜、変わりありませんか?」

宗三「頑張っているようですね。
主から聞きましたよ。」

小夜「はい…。」

兄弟達の再会を眺めながら、宗近達の方へ行く。

三日月「なにやらやっているとは思ったが…
ずいぶんと、張り切ったな。」

宗近から盃を受け取り、酌してもらう。

『あの顔を見れたら、なんて事ないね。』

くいっと飲み干す。

石切丸「主?」

『Σ今日はちゃんと寝たから、大丈夫!!』

石切丸「霊力を使いすぎたかもしれないから、気をつけるんだよ。」

『はい…』

髭切「月胡が怯えてる。
これは貴重なものが見れたね、えーっと……。」

膝丸「膝丸だ。
…少しだけ、あちらの兄弟が羨ましいぞ。」

うん、あの石切丸は怖かったもん…
今日は気をつけるぞ。

『太郎、どうぞ。』

太郎「ありがとうございます。
主も、どうぞ。」

『ありがとう。乾杯。』

太郎と盃を交わす。

『無事に帰って来てくれて、ありがとう。』

太郎「いえ。
…待っていて下さったのですね。」

『当たり前でしょ?』



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