第5章 色々あります
翡翠「ちゃんと、教えただろ?
月胡は強すぎるんだ。
良くも悪くも狙われる。
一人では限界があるんだ。
そこを刀剣達にカバーしてもらわなければならない。」
『わかってる。
過信はしていない。』
翡翠「月胡はね。
でも、刀剣達にその意思がなければ成り立たない。
そして、個々の能力が高くても連携が取れなければ独りよがりでしかない。」
それは、そうだ。
翡翠「俺には月胡を護る義務と責任と権利がある。
…仕事だからってだけじゃない。
月胡の事をちゃんと想ってる。
だから、刀剣も試した。
…悪かった。嫌だったよな。」
『……。』
たから、翡翠は苦手なんだ。
おちゃらけているくせに、こういう所があるから。
『…わかってるよ。』
三日月「では、俺達は合格か?」
翡翠「及第点。
…何故かはわかるよね?
あ、月胡は分からなくていい。
刀剣達が分かってるから。」
なんか、仲間外れにされた気分。
翡翠「さて、安心したから僕は帰るよ。
今度はお茶くらい出してね。」
『いかがわしい手を使ってこないならね。
玄関まで見送ってくる。
塩、用意しといて。』
翡翠「何でだよっ!」
『胸に手を当ててみろ。』
みんなをその場に留まらせ、一人で翡翠を見送る。
翡翠「大丈夫そうで、良かった。」
『おかげさまで。』
翡翠「じゃ、帰るね。」
『ん。』
翡翠「そうそう、一つだけ訂正させて。」
『なに?』
翡翠は内緒話をするように、耳元で
翡翠「俺はちゃんと気持ちがあったよ?
月胡を抱いた時。」
『////!!』
翡翠「じゃーねー。」
最後に爆弾、落としやがって!!
『もう、来るなっ!!』
もっと結界を強化してやる。
……
感謝はしているよ、翡翠。
だけど、私の気持ちは……
さて、と。
仕事に戻らないと、
だいぶ遅れちゃったよね。
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