第4章 様々な関わり方
ー月胡ー
さて、夕飯の支度を始めるか。
本丸の設備は私が慣れ親しんでいた物とさほど変わりない。
大きめの圧力鍋4こで足りるかな?
材料を切り、それぞれ下拵えをしてこら鍋に入れる。
…赤ワイン、ちょっと飲んじゃおう。
光忠「こら、主。」
『…見逃して。』
光忠「なんてね、冗談だよ。
僕にも、もらえるかな?」
『どうぞ。』
あー、びっくりした。
怒られるかと思ったよ。
光忠「手伝おうかと思って来たんだけど、大丈夫そうだね。
手際がいいから、だいたい終わりでしょ?」
『うん、後はサラダくらいかな。
フランスパンは食べる時に切ろう。』
光忠「そうだね。
じゃ、サラダは手伝わせて。」
『休みなんだから、いいって。』
光忠「休みなんだから、主と過ごしたいんでしょ?」
おーっと。
サラッと言いますな。
さすが、伊達男。
髭切「良い匂いがする。」
『髭切。
…今、起きたんでしょ。』
髭切「当たりー。」
のんびり屋だなぁ。
『なにか食べる?』
髭切「大丈夫ー。
夕飯を楽しみに、空けておくよ。」
『…逆にお腹空き過ぎて気持ち悪くならない?』
髭切「大丈夫だよ。…それより。」
『なに?』
髭切「ちょっと、来て。」
『えっ?髭切!」
光忠「こっちは任せておいて。」
いやいや、止めてくれ。
いきなり髭切に手を引かれ、彼の部屋へと連れてこられた。
『どうしたのよ、髭切。』
髭切「ずいぶん、面白くないものを身につけたね。」
面白くないもの?
『この服装?』
髭切「それは良く似合ってる。」
あら、ありがとう。
じゃ、なんだ?
髭切「月胡から三日月の気を感じる。
流し込まれた?しかも、がっつりと根を張ってる。」
宗近の力の事か。
髭切「こんなに絡みついてたら、無理には取れないなぁ。
仕方ないから、これで我慢する。」
『なにをっ!?』
髭切はニットの裾を捲り上げ、胸の中心…心臓の上あたりに口づけて、キツく吸い上げた。
『いっ…。』
髭切「はい、これで我慢してあげる。」
『おい、髭切。
何してくれてんだ。』
髭切「何って、僕の印を付けておいた。」
だーっ、もう!!
膝丸「兄者…何をしている?」
.