第37章 契りー髭切ー※
普段のふわふわとした雰囲気は鳴りを潜め、もっと近くへ。
いっそのこと溶け合って一つになりたいと、ひたすらに月胡の最奥を突き上げる。
敵に向かって行く時だって汗をかくことなどないのに、額から大粒の雫を落としながら。
『佐具羅…蒼月……。』
髭切「えっ?」
髭切からの愛に意識を飛ばしそうになりながら、月胡が言う。
その言葉に髭切は動きを止めた。
『はぁ…はぁ…私の……真名…。
もらって…くれますか…?』
首を髭切の方へ向け、濡れた瞳と紅潮した頬で微笑みながら言った。
髭切は繋がったまま月胡を自分の方へと向け、向かい合うとゆっくり腰を下ろした。
『はぁ…んっ。』
髭切「ありがたく頂戴するよ。
佐具羅 蒼月…僕の愛しい子。」
『あっ…んんっ!!』
二人が繋がった事で感覚が共有された為、相手のも伝わる。
髭切「あぁ…こんなにも…感じていてくれたんだね。」
『…髭切、苦しい…貴方が…好きすぎて…。』
髭切「僕も…幸せすぎて…苦しいな。」
『はぁっ…ん!!』
また、髭切が動き出す。
座っている事で、さらに深く月胡を突き上げる。
髭切「とりあえず…一度…二人で…楽になろうか。」
『うん…一緒…に、ね。』
その言葉に髭切の肩がピクっと揺れる。
髭切「…そうだね、一緒だね。」
『Σあぁっ!』
本当に一つになってしまおうとするかのようにキツく抱き合い、同時に果てた。
髭切「ねぇ、蒼月。」
『はい。』
髭切「僕はね、君と出会えてこれ以上の幸福はないと思っていた。」
『はい…。』
髭切「でも、今日はそれ以上の物をもらった。
蒼月、君のことだよ。」
『髭切…。』
髭切「これから、君からもらった幸福を返して行く。
ずっと、一生。」
『…はい。』
髭切「共に、永遠に。」
ー髭切の帰還時の様子ー
乱「主さんも髭切さんも、こっちに全く気づいてなかったね…。」
次郎「こりゃ、明日まとめての宴会にした方が良さそうだねぇ。」
膝丸「すまないな、皆。」
三日月「なに、祝い事だ。今日も飲めばいいだろう。」
次郎「そうだね、飲もう、飲もう!!」
鶴丸「一部、やけ酒だけどな。」
ー髭切・endー