第35章 かけがえのない日々の中で
『はー、疲れた…。』
さすがに、やりすぎた。
女将に怒られるなんて…
(静ーかに、丁寧に怒られるとすごく怖いんだよね…)
大浴場に浸かりながら、思い出し笑いをしてしまう。
楽しかった。
本当に、これで良かったんだと思わせてくれた。
私は間違ってなんか、ない。
乱「主さーん、一緒に入ってもいーい?」
一期「こら、乱。」
『短刀たちなら、いーよー。』
全員「「「マジでか!?」」」
今剣「わーい!小夜さん、行きましょう!」
小夜「…いいの?」
『嫌じゃない子はおいでー。』
長谷部「主っ!!」
あー。
みんながどんな顔しているか、想像がつくなぁ。
『いいじゃない。
なんなら、長谷部も来る?』
長谷部「なっ!!」
『嘘だよ。』
髭切「じゃ、僕もー。」
膝丸「却下だ、兄者。」
本当に、楽しい人たちだ。
少しすると、短刀達が来た。
さすがにタオルは巻いた。
(エチケット違反だけど、仲間だけだからお許しください。)
『あれ?薬研と厚と後藤は?』
薬研「さすがに、俺たちはまずいだろ。」
厚「気にしないでくれ。」
後藤「二人きりなら、いいんだけどー?」
一期「…後藤?」
日本号「10年はえーよ。」
後藤「なんだと!?」
いや…
そう言う話じゃないでしょ。
今剣「主さまー、お背中流しましょうか?」
『お願いしようかな。じゃ、私に頭とか洗って欲しい子は居る?」
はーい!と、こちらに来た全員が手を挙げた。
『じゃ、順番にね。
逆上せるといけないし、まだまだここで過ごすんだから今日は今剣と小夜ね。』
「「「はーい!」」」
そう、二週間もここに居るのだから。
その間に、たくさん癒してあげなきゃ。
と、みんなで洗ったり洗われたりして上がった。
そして、少し涼みたくて庭の木陰にある長椅子で休む事にした。
さぁ………
優しい風が、髪を梳かすように吹き抜けた。
髪、伸びたなぁ…
髭切と出かけた時に絡まれてバッサリ切ったのに、もう肩下まで…
今まではなんとなくで伸ばしていたけど、これからは出来るだけ切たくないなぁ。
それだけ、みんなと過ごしてきたって事だから。
そう言えば…
あの時切り落とした髪は髭切が持ち帰ってけど、まだあるのかな?
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