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月の雫

第4章 様々な関わり方


本丸の中をふらふらしていて、青江の部屋の前を通ったら障子が空いていて中の様子が見えた。

…何か磨いてる?

青江「おや、主。
いつもとは違うね。…服装が。
似合うじゃないか。」

『ありがとう。
…青江は何してるの?』

青江「これかい?
金の玉…だよ。」

いや、刀装だよね?
特上の刀装だよねぇ?

『好きなの?』

青江「あぁ、大好きさ。
だって、金の玉だよ?きんた」

『はい、そこまで。
うん、大切にするのはいい事だね。
じゃ、続けてね。』

青江「おや、イッてしまうのかい?一人で。
つれないねぇ。」

怪しい言い回しをしないでくれ…
っとに、無駄に色気ふりまいて。

ん?
あれは小狐丸だ。
縁側で何してるんだろう。

『何してるの?』

小狐丸「これはこれは、ぬしさま。
毛繕いをしているのです。
今日は天気が良いので、縁側が気持ち良くて。」

『…ねえ、私がしてもいい?』

小狐丸「よろしいのですか!?」

と、キラキラな笑顔で櫛を渡してくれた。
うわぁ…もふもふだぁ。
こんのすけよりもふもふかも。
毛先から優しく解いていくと、小狐丸が気持ちよさそうにため息をつく。
光を受けて輝く銀の髪が解けてサラサラになった。

『どうかな?』

小狐丸「最高でした、ありがとうございます。
あの…ぬしさま。」

『ん?』

小狐丸「また…お願いしても?」

『うん、私がお願いしたいくらいだよ。』

小狐丸「では、お時間のある時にまたお願いしますね。」

『うん。』

小狐丸と分かれて次に見たのは、庭で遊ぶ短刀達。
鬼ごっこかな。
微笑ましいなぁ。

さて…
朝ごはん、食べようかな。
自室からパンとコーヒーセットを持って厨に行くと、伽羅がいた。

『おはよう、伽羅。』

伽羅「あんたか…おはよう。」

『これからご飯?』

伽羅「いや、終わって片付けた所だ。
あんたはこれからか?」

『そう。パンとコーヒーにしようと思って。』

伽羅「豆から淹れるのか。」

『うん、豆を挽くところから淹れるのが好きなのよ。』

パンはフライパンで焼こうかな。
トースターは無いんだよね…



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