第28章 決意
『これで、完了です。
さ、ご飯とお風呂にしましょう!』
御手杵「すまない。」
日本号「じゃ、俺と蜻蛉切がついてるから。
主たちは話でもしていてくれ。」
蜻蛉切「お任せを。」
『よろしくね。』
さて…と。
『仮説が仮説じゃなくなったね。』
翡翠「そうだな。
…だが、今回のような事はそうないだろう。
罠かとも思ったが、御手杵の中に悪しき物は残っていない。
最後の力で抜け出して来た、という所だな。」
『…運良くここに来られた?』
三日月「神だからな、この程度の事は出来る。」
髭切「でも、どこでここの事を聞いたのかな?」
膝丸「…つい最近、時間遡行軍へ捕まったという事か。」
翡翠「おそらく。
半落ちだった事を考えると、な。」
…どういう状況だったのか。
知りたいし、知らなければ対策もたてようがないけれど。
『御手杵が自分から話してくれるまで、待ちたい。』
翡翠「…言うと思った。
月胡に任せる。
少しでも異常や危険が及びそうな場合、即知らせる事。」
『わかった。』
翡翠「じゃ、俺は帰る。
三日月・髭切・膝丸。
月胡の事、くれぐれも頼むぞ。」
三日月「あい、わかった。」
髭切「任せておいて。」
膝丸「危害は加えさせない。」
頼りになる、本当に。
でも、そんな心配は無さそうだ。
過信はしないけれど…
『御手杵は翡翠から支給された、って事に。
悪戯に怖がらせたくないから。』
太鼓鐘あたり、そんな話を聞いたら揺らぐかもしれない。
鶯丸もきっと。
三日月「月胡、はっきりするまでは一人になるなよ。」
『…わかった。』
御手杵にお守りを渡しておこう。
もし、時間遡行軍から何かあっても護れるように。
髭切「へぇ…そうやって作ったんだ。」
『そうだよ。
これで、御手杵の事も護れる。』
膝丸「全く…本当に人の事ばかりだな。」
『…家族だもの。』
きっと、御手杵だって縁があったからここへ来れたのだと思う。
繋がった縁を絆にかえて、解けないものにしたい。
『…堕ちてしまった刀は…解放して安らかに……。』
彼らは悪くない。
良いように利用している奴が…
三日月「月胡。」
髭切「ダメだって。」
膝丸「何度も言ってるだろ?」
…三人で説教しないで。
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