第28章 決意
ー月胡ー
…あれ?
外が明るくなり始めてる。
三日月「夜が明けるな。」
膝丸「みな、寝てしまったな。」
『なにかかけてあげないと。』
髭切「そうだね、一緒にやるよ。」
おー、珍しい。
髭切「僕の大切な月胡を祝ってくれたからね。」
『お父さんか。』
髭切「いや、恋人って言ってよ。」
三日月「ないな。」
膝丸「うん、ない。」
髭切「…後で覚えててね。」
なんだかんだで、仲が良いんだから。
布団をかけおわり、私たちも休もうと思った時…
パキンッ!!
結界に反応があった。
『鬼門の方角…。』
三日月「行くぞ。」
髭切・膝丸「あぁ。」
本丸に結界をかけ、四人で敷地の鬼門へと向かう。
『槍が刺さってる。。』
三日月「時間差行軍の気配がするが…。」
髭切「刀剣男士の気配もするね。」
膝丸「仕掛けて来た、というより…。」
『逃げて来た…?』
不穏な気配よりも、救いを求めるような感じが強い。
『三人とも、下がって。』
みんなが下がったのを確認して、刀剣に結界を張る。
そして、本丸の結界の中へと。
三日月「俺たちは、結界の穴を塞ぐぞ。」
膝丸「あぁ。」
うん、さすが。
言わなくても分かってくれてる。
さて。
結界を張ったまま、刀剣を浄化する。
今、楽にしてあげますからね…
刀身が黒く霞んでいる。
負荷をかけぬよう、少しずつ私の力を流し込む。
だんだんと、刀身が本当の姿を現す。
『…膝丸、蜻蛉切と日本号を執務室へ。』
膝丸「分かった。」
三日月「…三名槍、か。」
『おそらく、御手杵さまだと思う。
宗近,翡翠に連絡を。』
三日月「わかった。」
顕現する前に、報告しないと…
時間遡行軍の中には刀剣男士も居る、と。
髭切「もう、触れても大丈夫だね。
じゃ、僕が運ぶよ。」
『お願い。』
やれやれ…
歳を重ねて早々、ヘビーな案件だなぁ。
三日月「大丈夫か?」
『…区切りがついたら、休む。」
髭切「だね。」
さて…どうなるかな?
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