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月の雫

第27章 特別な日


『かわいい色ね。』

大和守「気に入った?」

『すごく!ありがとう、加州・大和守。』

加州「それつけて、俺にキスしてもいいよ?」

長曽祢「10年はえーよ。」

和泉守「ったく。
これは、俺から。」

『根付…螺鈿細工ね。
綺麗…ありがとう。』

早速、装束の帯のところに忍ばせる。

長曽祢「俺からは、これだ。」

銀細工の施された煙管だ。

長曽祢「以前、興味があると言っていただろ?」

『うん。』

飲んでいた時に、長曽祢が燻らせているのを見て言った。

長谷部「そんな、健康を害するものを…。」

『あ、煙草なら時々…』

全員「えー!?」

あれ?
なに、その反応。

『一応、成人してるのですが…。』

乱「そこじゃないっ!
いつ吸ってるの!?全然匂いとかしないじゃないっ!」

『ヘビースモーカーじゃないから…
夜寝る前とか…
嫌いな子も居ると思って、消臭とか気をつけてるし…。』

いや、すごい反応なんだけど。
(若干、怖い…)

薬研「全っ然、気づかなかった…。」

石切丸「三日月殿や髭切・膝丸殿も?」

三日月「全く…。」

髭切「知らなかった…。」

膝丸「俺もだ…。」

いや、なに“ショック…”って顔してるの…

『なんか…ごめん。
裏切っちゃった…かな?』

三日月「いや、吸っていた事にではなく気づかなかった事に、だ。」

髭切「うん…吸うのは意外と似合いそう。」

膝丸「そうだな。」

五虎退「僕、見てみたいです。
主さんが吸うところを。」

鯰尾「…五虎退って、動じないよな。」

骨喰「あぁ…。」

確かに。
一番大物かも知れない。

長曽祢「ならば、俺の煙管を吸ってみるか?」

『えっ…だって……。』

嫌なんじゃないの!?

三日月「すまない、月胡。
気づかなかったから、驚いただけだ。」

髭切「そうそう。
武士なんて吸って当たり前みたいな感じだったから、気にしないでいいんだよ?」

蜂須賀「そうだよ。」

陸奥守「むしろ、ワシは月胡が苦手かと思うて我慢しちょった。」

『Σ言ってよ!』

加州「いや、こっちのセリフ。」

江雪「我々には我慢するなと言ってくださるのに…。」

『いや、我慢していたわけじゃないのよ?』

吸うタイミングとか、言うタイミングがズレてただけだし。



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