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月の雫

第27章 特別な日


ーothersー

月胡と宗近が出かけた後。

乱「よーしっ!それじゃぁ、始めるよっ!!」

全員「おー!!」

前もって決めた進行に従い、各々の担当をこなしていく。
藤四郎達は、様々な色紙を用いて月胡が好きそうな飾り付けを。
大典田から月胡は誕生日を祝う習慣がなかった事を聞いたから、派手さや押し付けにならぬよう、ただ自分達が月胡の生まれた日に感謝したいんだと伝えるために。
ありったけの気持ちを込める。

陸奥守「なんか手伝える事はあるがか?」

蜂須賀「手が空いたので、手伝いに来た。」

秋田「ありがとうございます!
では、届かないところの飾り付けをお願いします。」

蜂須賀「わかった。」

陸奥守「任せとき!」

台所や内番などでも同じようなやりとりが聞こえて来る。

鶯丸「…すごいな、この本丸は。」

燭台切「そうかい?」

鶯丸「始めからいた者、主が顕現した者、他の本丸から新たに契約した者。
全てがなんの隔たりもわだかまりもなく、自然と協力出来ている。」

伽羅「…全て、主のおかげだ。」

太鼓鐘「…俺もそう思う。」

鶴丸「だから、今日の日を祝うんだ。
今日がなければ、俺達は出会う事もこうして協力する事もなかった。」

バラバラの個性が、それぞれを尊重し、誰も無理する事なく輝いている。

どん底から救いあげてくれた。
辛い想いに寄り添ってくれた。
笑顔をくれた。
愛する事を教えてくれた。

言葉では足りない感謝を伝える、最高の機会だ。

日本号「何時ごろ戻るんだ?」

長谷部「17時の予定だ。」

巴「落ち着いて迎えたいな。」

明石「なら、蛍丸と小夜に出迎えてもろたらどうでしょ?」

石切丸「適任だね。」

和泉守「月胡が打ち解けたら、大騒ぎすりゃいいな。」

大和守「さんせー!」

月胡がそうしてくれたように、自分達も。
自分達の、この特別な日を。
月胡も好きになってもらいたい。
共に祝いたい。

今日という日の、大切な意味を教えてあげたい。

岩融「最終的には、誰よりも楽しんで欲しいものだな。」

髭切「そうだね。」

今剣「ぼくたちの、腕の見せ所です!」

小狐丸「がんばりましょう。」



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