第26章 新たな仲間
ー月胡ー
最近、不正本丸(ブラック本丸)の報告が上がってこない。
先日翡翠に提出した改善案を提示したら、怪しい審神者は退任して刀剣達は政府預かりとなったそうだ。
そういう意味で暇なのは、喜ばしい。
…他の仕事は、たんまりとあるんだけど。
時間遡行軍の方も今は鳴りを潜めている。
力を蓄えているのか、作戦を立てているのか。
まぁ、歴史改変はちょいちょいやってるみたいだし。
油断せずに情報収集と対応策を練っておこう。
三日月「月胡、少し休め。」
『あれ?もう、そんな時間?』
時計は12時を指していた。
ありゃー。
全く気づかなかった…
三日月「昼食にしよう。」
『そうだね。
時間を見たら、お腹が空いてきたや。』
三日月「そうか、そうか。」
二人で広間に行くと、思ったより人が少ない。
そうか、今日はほとんどが遠征と任務に出ているんだ。
なんだか最近、みんな熱心なんだよなぁ。
三日月「前回の湯治旅行がことのほか楽しかったらしくてな、また行くために実績を積むらしい。」
『そうだったの…。』
確かに、楽しかったよね。
…次回は水着、自分で用意するぞ。
鶴丸「おっ。主と三日月も今、昼食か。」
『うん。鶴丸は畑当番だったね。』
鶴丸「あぁ。順調に生育しているぜ。」
鶴丸って、いたずらっ子だけど真面目なんだよなぁ。
ん?
『鶴丸、腕を痛めた?』
鶴丸「おっと、バレたか。」
『動きがぎこちないもの。
こっちに来て、手入れするから。』
鶴丸「すまない。」
『そう思うなら、自己申告してよ。
どんな時でも、手入れは最優先だからね。』
まったく…
三日月「主に似て、自分の事は後回しだな。」
『…そこは、反面教師でお願いします。』
鶴丸「そうだな!」
何事もない日常。
これを守らなくては。
鶴丸「そうそう、主。
車の免許、俺も取りたい。」
『おー、そうか!
これで3人目だ。』
膝丸・陸奥守で、鶴丸。
陸奥守と鶴丸はなんとなく、予想できた。
後は伽羅と一期と長曽祢あたりじゃないかな?
今週中に取りたい人は言ってくるように伝えた。
『宗近は?』
三日月「俺は月胡の助手席専門だ。」
鶴丸「だと思った。」
『ね。』
宗近の返事も予想できた。
でも、ちょっと運転する宗近を見たかったな。
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