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月の雫

第25章 二人きりの時間ー膝丸ー


『んっ…。』

膝丸「目が覚めたか?」

隣にいると思った膝丸はすでに起きていて、ベッドに座り私を見ていた。

『おはよう。』

膝丸「おはよう。」

当たり前のように、額に口づける。

膝丸「先にシャワー、浴びたぞ。」

本当だ。
まだ、髪が濡れている。
相変わらず、ズボンだけを履いた姿。
…なんて、綺麗なんだろう。
長い手足、広い背中、引き締まった胸とウエスト。
身体のバランスが、とても良い。

膝丸「…どうした?」

『気持ち、伝わってるんじゃないの?』

膝丸「意識して読もうと思えば、な。
できるだけ、それはしたくない。」

ホント、思いやりの塊なんだから。

『シャワー浴びたら、ご飯を食べに行こうか。』

膝丸「そうだな。」

膝丸がバスローブをかけてくれた。
…そうだった。
下着だけなんだった。

『ありがとう…。』

膝丸「どういたしまして。」

バスルームへ行き、鏡を見ると胸のあたりにいくつか紅い花が咲いている。
…膝丸。
付けてくれたな?
よくもまぁ、見えないギリギリの所を狙って…
そっと触れてみると、なんだか身体が熱くなる。
…いかん、煩悩を消さなくては。
熱いシャワーで目を覚まし、身支度を整えて早へ戻ると膝丸も着替えが済んでいた。

膝丸「そのまま、チェックアウトしてしまうか?」

『そうだね。』

荷物もまとめてある。
部屋もざっも整えてあるし。
…出来る男だ、膝丸。

と、その前に。

『膝丸さん?』

膝丸「なんだ?」

『これは、なにかしら?』

と、胸元を少しだけ胸元を開く。

膝丸「バレたか。
月胡もつけるか?」

…その余裕が、なんだか悔しい。
無言で近づき、シャツのボタンをいくつか外して吸い付いてやった。

膝丸「っ…!」

『…おあいこ。
さっ、行こうか。』

膝丸「はいはい。」

…なんだか、勝てない気がする。

ホテルでモーニングを摂り、チェックアウトして車に乗り込む。
といっても、すぐ着いてしまうのだが。

膝丸「あれは…観覧車か?」

『そう。最後に乗ろう。』

膝丸「わかった。」

まずは、水族館の中へ。
ここは、初めて来た…

予想通り、水族館は膝丸に合っている。
落ち着いている彼には、このゆっくりとした雰囲気がピッタリだと思ったんだ。


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