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月の雫

第24章 二人きりの時間ー髭切ー


髭切「じゃ、異性と行くのは初めて?」

『そう、髭切が初めて。
テーマパークもそれ以来来てないから、2回目。
当時とずいぶん違うみたいだから、二人で行ってから決めようよ。』

髭切「……。」

『髭切?』

髭切「…ごめん、思った以上に嬉しい。
月胡が男と初めて行く場所に、僕とだなんて。」

頬を染め、口を手で押さえてる。
…髭切が、照れている!
レアだよ!!
ていうか、私まで照れる!!

髭切「月胡、あれは何?」

って、もう車窓の景色の話しかいっ!
私のトキメキを返せ。

とまあ、そんな話をしているうちに目的地に着いた。
ホテルの駐車場に車を停め、そのままパークへ移動する。
チェックインにはまだ早いから、時間まで遊ぼう。

髭切「これは…また、別世界だね。」

『でしょ?これが、いいのよ。
この、非現実な感じが!浮世を忘れてさせてくれるの!』

髭切「これは、かなり期待できそう。」

『思い切り、浮かれようね!』

楽しんだモン勝ちだっ!
(某テニス部のスローガンみたい)

今日は本当に空いている。
さすが、翡翠が統計を調べてくれただけあるな。
まぁ、想定されるトラブルを回避するのがヤツの目的だろうが。
結界も許可証もあるけど、気を抜きすぎないようにしないと。

髭切「大丈夫だよ、僕が一緒なんだから。」

『髭切…。』

髭切「もう少しリラックスして、僕の事だけ考えてよ。」

真剣な顔で言われ、手を繋がれた。
あ…
髭切の神気が私を護るように包んだ。

…あれ?
この感じ、どこかで?
懐かしい…

髭切「ね?」

『…うん!
じゃ、どれから乗る?』

何かを思い出しそうだったけど、今は楽しむ事にしよう。

取りあえず左回りで行くことにした。
片っ端から乗り物に乗り、目についた物を食べて。
あっという間にチェックインの時間になったので、一度ホテルへ。
翡翠がとってくれた部屋は、パークが目の前に見える所。

『すごい…。』

かなり、ムーディーなんですけど。
…なんか、照れる。
ここで髭切と過ごすのか。

あっ…
ベランダから外を見ていたら、隣に来た髭切に腰を抱かれた。

髭切「パークがよく見えるね。
さっきまで、あそこに居たのか。」

『そう。
まだ、夢の中みたいだよね。』

髭切「夢にしたくない。」

『髭切…。』



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