第23章 いろんな選択
和泉守「…また、こうして…二人で過ごしてもいいか?」
『もちろん、今度はお茶でもゆっくり飲もうよ。』
和泉守「…ありがとな。」
『いいえ。
汗を流して、ゆっくり休みなさい。』
和泉守「…あぁ。」
『それと…。』
和泉守「なんだ?」
『…前の任務、やり遂げた和泉守は私の誇りだよ。』
和泉守「主…。」
『さっ、汗を冷やす前にお風呂ね。』
背中を向けて手を振り、道場から出た。
辛い事も苦しい事も、こうして乗り越えて。
みんな、成長しているんだな…
鍛錬も任務も、文句一つ言わずに励んでいるし。
その事実だけで、刀剣たちの私への気持ちは疑う余地もない。
あんな、上部だけの揺さぶりなどに負けるわけないんだ。
無駄に霊力、強くないんだよ。
自分に向けられる悪意や憎悪にはかなり敏感なんだよ。
そういや、政府にいる時。
翡翠に秋波を送っていた女子達に、かなりの悪意を送られたっけなぁ。
あんなんでモテるんだから、笑ってしまう。
見る目がないなぁ、と相手にもしてなかったけど。
彼女達はどうしているのやら。
見かけないから、移動した(させられた)か辞めたかな。
今剣「あるじさまー!」
『おー!今剣、どうしたのー?』
今剣「これから、万屋に行くんです!
お土産、買って来ますからねー!」
『気をつけて行くんだよー。』
岩融「俺も行くから、安心してくれ。」
『任せたよ、岩融。
いってらっしゃい。』
一期も一緒だ。
短刀みんなで行くのかー。
微笑ましいなぁ。
他のみんなは、何してるのかな。
本丸の中を散歩してみるか。
藤四郎達は、骨喰と鯰尾が残ってるはず…
骨喰「鯰尾、それをどうする?」
鯰尾や「決まってるだろ?気に入らない奴に投げつける!」
『やめなさい。』
鯰尾「えー?あっ、そうだ!主の気に入らない奴に…。」
『いないから。
それは、片付けなさい。』
鯰尾「はぁーい。」
骨喰「すまない、主。」
『…骨喰もね。』
なんだか、変な所で共感してしまったな。
…で。
『明石?なにしてるの?』
明石「何て、昼寝ですー。」
いや…
まだ、午前中ですよ?
それに…
いつの間にか座らされて、膝枕やらされてるんですけど。
明石「ウチの子達も万屋に連れて行ってもらってましてな、暇なんですわ。」
『明石はいつも暇そうだけど。』
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