第20章 うんともすんとも
でも…
なんだか、伸び悩み。
やり方を変えないとダメかなぁ。
小夜「主、お水飲んで。」
『ありがとう、小夜。
小夜も鍛錬?』
小夜「そう。兄様達が相手をしてくれるって。」
『そうか、良かったなぁ。』
刀剣達は兄弟仲が良い。
仲間同士も、絆が深いように感じる。
かわいい喧嘩はあっても、いがみ合いはなく助かっている。
(戯れあってる、とも言える)
お互いの短所を補い合い、上手く立ち回っているのも見かけるしなぁ。
…うらやま。
でも、本当にみんな成長している。
それなのに、私は…
膝丸「それ以上、どこを強くなりたいんだ?」
『Σ膝丸っ!』
いつの間に…
ていうか、気配を感じられない程考え込んでいたのか。
膝丸「…今以上を望むとなると、交神するしかないぞ?
それ程に月胡は強い。」
『膝丸…本当にそうかな?』
膝丸「…強さとは何だろうな。
どこに到達すれば、強くなったと言えるのだろうか。」
そう言われると…
膝丸「強さだけを求めれば、己を見失う。
足りない所は、俺たちが補う。
…だから、月胡はそのままでいてくれ。」
『己を…。』
確かに…
自分にちゃんと向き合ってなかった。
自分で何とかしようとして、みんなから目を逸らしていた。
…ちゃんと、話そう。
話して、みんなの力を貸して貰えばいいんだ。
知恵だって、人の数だけある。
『ありがとう、膝丸。
…ちゃんと見ていてくれて。』
膝丸「当然だろ?
俺は味方だし、応援団だ。」
『頼もしい。』
膝丸「…そう思うのなら、もっと頼ってくれ。
心だけではなく、身体が辛い時も。
一人で頑張るな。」
ぽん、と大きな手で撫でてくれた。
膝丸は私に気づきを与えてくれる。
大切な事を見失うな、と。
そして、何よりも大切なのだと伝えてくれる。
私も、そうありたい。
『もっと、頼るね。』
膝丸「あぁ、任せておけ。」
明日、みんなに話しておこう。
そして、それぞれの考えを聞かせてもらおう。
これからの事を考えるのは、それからだ。
私は、今できる事を。
地に足をついて、一歩ずつ進んで。
一つずつ、積み重ねて行こう。
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