• テキストサイズ

0と1への還元

第1章 監督生の絶望。


目を開けると二歳歳上の友人が視界の半分以上を占めていた。
「!!?」
「あ、起き…っ!!??」
私が勢い良く跳ね起きたものだから、イデア先輩がその急な動きに対応出来る訳がなく生白い額に私の額がタックルする。
「…ッ~~~~…痛…。」
「……ホントにすみません。」
二人とも眼から火花が散りそうな痛みに額を抱えながらポツポツ言葉を交わした。
「…今何時ですか。」
「12時前だよ。」
まだ授業中だ。その事にほっとした。痛みも治まってきた為顔を上げれば顔色の悪い端正な友人がこちらをじっと見ている。
「…オルトから体調については聞いたよ。」
「…そう、ですか。…あの、一時的に元の世界に行ける方法があると聞いたのですけれど…」
イデア先輩は少し苦々しそうな顔になった。
「あるよ。でも、君はもう二度とあちら側に干渉することは出来なくなるし、生身の体ではなくなる。…それでも、いいの?」
そんなの、決まっている。黒く壊死したような脚。こんな体で帰れない。
「はい。」
だって、私は━━━━━
/ 10ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp