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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第58章 絶対君主には成れずとも$ 下巻1


ギュッ。

朔が擬煌珠を抱き締める。

「ごめんなさい」

ただでさえ数の少ないエディルレイド。

赤ん坊のうちは母胎となったエディルレイドが育て、幼少期に武器としての技と謌を学び、人間で言う思春期の頃合いに使い手を探す旅に出るのが通例だ。

「お前が謝ることはないだろ。朔」

冨岡に頭を撫でられ、涙が溢れそうになった。

「元はと言えば、王宮が聖剣を独占していたからだろう」

ノアズアークももしかしたら、飢えと渇きに苦しむ民衆達が立ち上げたものかもしれない。

「お前たちのことは俺が必ず王宮まで連れていく」

「グルル……」

カンバダが喉を鳴らす。

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