第58章 絶対君主には成れずとも$ 下巻1
などと考えていたら、善逸が戻ってきて、少年服を着た擬煌珠が戻って来た。
いや、体つきが少年のように見えるのであって、実際は女性なのだが。
顔も中性的なので、あるいはこれが一番良いのかもしれない。
男一人と女性二人で歩くより、男一人、少年一人、女性一人の方が怪しくは見えないだろう。
まぁ、この場合、冨岡と擬煌珠は兄弟で私は恋人…で良いのだろうか?
とりあえず、それで通すしかないだろう。
しかし、昨日の…いや、朝方までしていた行為の影響で腰が……
「朔、お姉さん。1回剣に戻ってくれる?」
「……やってみますが、何故?」
「良いから」
「……はい」
朔が剣に戻ると、善逸が鞘にベルトを装着している。
「はい、出来上がり」
朔が人形に戻ると。
「別に変わっていないが?」
腰元に装飾が増えただけに見えるのだが……