• テキストサイズ

鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第57章 絶対君主には成れずとも$ 中巻


心を澄まし、朔の声に自分の声を重ねるように歌う。

「「吹きすさぶ 青嵐に 纏いし伊吹は 古(いにしえ)の……」」

剣の刃に水流が渦巻き、まるで自ら水を纏うように刀身が水に包まれる。

不思議だ。

剣を持っているはずなのに、体が軽い。

まるで自分の一部のようだ。

キィン、キィン!

刃と刃がぶつかる度に甲高い音が響く。

「吾(あ)がために…」

相手も歌を歌い始める。

だが、気づいた。

前のように、擬煌珠の歌が聞こえない。

彼女が歌っていないなら、今は無理矢理に起動させてしまっているのではないか?

望まない同契に望まない戦。

彼女の意に沿わない命令なのだとしたら、それは……

/ 1832ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp