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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第57章 絶対君主には成れずとも$ 中巻


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「………」

「義勇様?」

極力人通りが多い場所を目立たぬように歩いていたのだが、女連れのためか跡をつけられているようだ。

「どうやら、つけられているようだ」

「?」

「振り向くな。前だけ見ていろ」

冨岡との距離が近くなって、朔がほんの少し動揺する。

私、汗臭くないかな?

義勇様の顔、近い…///

どうしよう、変なこと考えちゃいけないのに、同契した時のあの一体感が忘れられなくて……

体の奥が反応するように、鼓動も自然と早くなる。

「朔」

「……はい///」

名を呼ばれるだけで鼓動が早くなるのは、おかしいのではないかと思うくらいに、朔の心は色めき立っていた。

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