第56章 新年用読切 新しい年を貴方と$
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「宇髄くーん」
「あ、胡蝶」
同僚の胡蝶カナエ。
キメツ学園で生物教師をしている。
見た目は美人なお姉さんだが、中身がな……
二人で居る時は周りが美男美女ともてはやすが、そういう時の不死川の顔が怖いこと。
俺には彼女が居るから困ってねぇよと伝えたのは最近のことだ。
「どうしたの?今日はいつもより静かだけど」
「静かって……」
大きなお世話だっての!
「そういえば、昨日はちゃんとお祝いしてあげた?」
「お祝い?クリスマスのか?」
「あら?昨日は確か白藤ちゃんのお誕生日だったでしょう?」
『いつもクリスマスプレゼントだけで済まされちゃうんだよね』
去年の今頃、白藤が言っていた。
『クリスマスがどうしたんだ?』
『誕生日なの』
『12月24日?』
『イブじゃないから25日。今年は家族と予定が入っているから、来年は一緒に過ごそうね』
『あぁ、そうだな』
マジかー、今思い出したわ。
アイツの誕生日じゃんか!