第7章 廓の中$(炭治郎微、冨岡裏)
$$$
「……と言うことが昨日ありまして…///」
定期連絡の為、その場には、宇髄、冨岡、炭治郎の三人が集まっていた。
「よく喰われなかったな、お前」
宇髄が感心しているのを冨岡が黙って見つめている。
「………」
その視線の意図を読み取れずに居ると。
「喰われる、って何をですか?」
「いや、何も…」
曇りなき眼に見つめられ、宇髄も目を泳がせてしまう。
単に好みじゃなかっただけか?
そんな中、冨岡がおもむろに口を開く。
「…にしても、器用なものだな」
「白藤の血鬼術か?」
本題に切り替えてくれた事に感謝しながら、宇髄も即座に返答する。
「それだけじゃない。芸事やその廓ごとの取り入りよう」
「まさに鬼らしいじゃないか。鬼は嘘をつくのが上手いからな」
「………」
鬼。
彼女は………
冨岡はそのまま黙してしまい、そこで定期連絡はお開きになった。
$$$
ときと屋開店。
今日も客取りに腕を出す。
淑やかにそれでいて艶やかに。
ぐいっ。
「白藤さん…」
昨夜と同じく、廓の内側から腕を引かれ、部屋の中へと白藤の体が転がる。