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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第45章 里帰り$


「水柱様?」



ならばせめて…



「藤姫殿」

「はい?」

「水柱様でなく、名前で呼んでは頂けませんか?」

「お望みとあれば。左近次様とお呼びしてもよろしいですか?」



左近次。

家族以外で久しく呼ばれなくなった名だ。

あの日、家族全員が惨殺される前までは……



「左近次様。失礼致しますね」



彼女は私の夜着を剥いで、そのまま一夜を共にした。



彼女に惹かれ、縋る程、するりと躱されてしまう。

誰もが求め、恋い焦がれる。

そんな彼女と、私が剣士として育てた義勇が……



スン。



匂いが変わった。

愛情、幸福、か…



「幸せに、な…」



義勇。


彼女同様、孤独だったお前だからこそ、足りないものを補え合えたのだろうな。

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