第49章 薄氷$
「お前が気に病むことはない…」
「ですが柱稽古が…」
「お前は休め。食事は炭治郎が隊員の分を作るからお前は気にしなくて良い…」
「ですが…」
「それに…」
「?」
「お前を囲っていると言われるのは柱だけで十分だ…///」
ぷいっと顔を背けた冨岡の耳が赤いことに気付いてほんの少しだけ笑ってしまった。
「ふふ…」
「そのまま、笑っていてくれ…」
「っ……冨岡さ…」
「俺は隊員たちの稽古を見てくる…」
行ってしまった…
一人寝室に残された白藤はもう一度布団に納まってみるが落ち着かず、一先ず体を起こすことにした。
冨岡さんの柱稽古は隊員たちの技の型を見てクセを矯正し、精度を高めるのだそうだ。
私の個別稽古は主に体力作りとのことだったが…