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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第6章 藤に詩へば$(無惨裏)


お兄様はこれがどういう状態なのか分かっているんだ。
流石は博学でいらっしゃる。



するり。



お兄様によって私の来ていた着物が取り払われる。

私が熱いと言ったから、体を拭いてくれるのだろうか?



「一つ確認するが、白藤お前は想いを寄せている相手が居るか?」

「おります……」



それは、舞山様に他ならない。
でも、それを口にすることは許されない。


私は舞山様にお仕えする身であって、愛される立場ではない。



身分が違い過ぎる。

ただの女房に、お家を継がせる貴族は居ない。




「そうか。今からお前にすることは……いや、相手は私ではなく、その想い人だと思え」




いつになく、神妙な面持ちの舞山に彼女はこくりと頷いた。


できるだけ、優しく触れてやろう。
傷つくことが無いように。

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