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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第45章 里帰り$


「藤姫殿?」

「あ、左近次様。台所をお借りさせて頂いてもよろしいですか?」

「構いませんが、藤姫殿が料理を?」

「はい。と言っても、大したものは作れませんが」



ふふ、と笑う白藤を見て鱗滝が声を失う。

あの藤姫殿が笑みを?

冷ややかな笑みしか浮かべたことのない藤姫殿の面影は今はもう無い。

それどころか……



『虚ろではありません…』



鱗滝の耳の内で先ほどの義勇の声が反芻される。

一体、何があった……?



「左近次様?」

「ああ、何ですかな?」

「生姜はありませんか?」



まさか、本当に料理をするのかと少しだけ面くらいながら、鱗滝は外を指さす。



「畑にあるので、用意できますが?」

「良かったです、では二つお願いします」

「承知しました」


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