第45章 里帰り$
$$$
「もぅ…無理、ですからね?///」
「あぁ、汗をかいたな。一度浸かってから出るぞ?」
「はい…///」
結局冨岡に抱えられて入浴することとなったが、今度はしっかり介抱してもらった。
藤の屋敷から借り受けた浴衣に着替え、お堂に戻る。
「布団は無いが、腕なら貸してやるぞ?」
「ふふ、そうですね。では、お借りします」
「あぁ…」
彼の不器用な優しさが、心地好い。
湯冷めしないようにぴったりとくっついて眠る。
このまま、この小さな幸せが続けばいい。
冨岡の寝息を聞きながら、ゆっくりと白藤も目を閉じる。
もし、叶うのならば、貴方の隣で生きていたい。
それが、今の私の願い。