第46章 最終日には$
「ありがとうございます、悲鳴嶼さん。でも、出来ることなら私も貴方たちを助けたい…冨岡さんに会ってそう思ったんです…///」
「そうか…」
悲鳴嶼の大きな手が白藤の頭を撫でる。
「それで悲鳴嶼さん、こちらではどんな訓練を?」
「ああ、隊員は岩を一町動かすのが課題だ」
「一町!?」
「まぁ、最終的に動かせなくても訓練に参加する事事態に意義があるのだから、自由に辞退できるようにしている」
「悲鳴嶼さん…」
この人は…
「だが、そうか。藤姫殿が考えを直すほどの男だったか。冨岡は…」
「//////」
ぽんぽんと赤子をあやすように背中を擦ってくれる悲鳴嶼に礼を言って、瓦礫をどける方法を教えてもらう。
「腕だけで押すには限界があるから、できるだけ体を密着させて腰を前に出すようにするといい」
「は……い……んー…」
ズズ…
「少し動きました!」
やったぁと両手を上げて喜ぶ白藤に悲鳴嶼は優しく微笑んだ。