第44章 薄氷$
炭治郎は、息を整えてから声をかける。
「白藤さん。俺は…」
「すみません。一人にして下さい…」
昨日の件もあって、今の白藤には炭治郎が純朴には見えなかった。
台所を出て、縁側で一人、月を見上げる白藤の元に…
うわぁ、絵になるなぁ。
「あの…すみません」
月光の中に消え入りそうな白藤に話しかけた隊士が一人。
「貴方は…えっと?」
「村田です。一応冨岡と同期です…」
「………」
同期…ということは…私の知らない冨岡さんを知っているということ…?
「その…アイツって…」
「村田さん!良ければ、私にご教授下さい!」
「………は?」