第44章 薄氷$
必死に頭を下げる白藤に戸惑う村田。
「ちょっ…ちょっと、待って。何々どうしたの!?」
「実は……」
村田に今日の経緯を話すと……
「うーん、アイツなりの嫉妬、かなぁ…?」
「嫉妬…ですか?」
「……確認ですけど。白藤さんは、要はアイツを喜ばせたいってことなんですよね?」
腕を組みながら、村田は白藤に問う。
「えぇ、何かお知恵はありますか?」
「アイツが喜ぶことねぇ…改めて聞かれると…何だろう…?」
「本当は何か用意してあげられれば良いんですが、生憎と自由に出来るお金はありませんし…」
「金のかかるものより…………男としての意見なら…」
「はい?」
白藤は真剣に村田の話に耳を傾けた。