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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第44章 薄氷$


数十年前。



「白藤…起きるんだ」

「……御館、様?」

「よく眠っていたね、白藤…」

「今、何刻…ですか?」

「新月の牛の刻だよ?」



まだ、夜明け前…



「眠れないんだ…怖いんだ…眠るといつも…頭の中で声がして…」

「御館様…大丈夫ですよ…」

「何が大丈夫だ。鬼舞辻が見つからない限り、私の呪いは解けない…」



動かない手足、気だるい体。
回らない思考。



グッ。

白藤の首が絞められる。



「っ……ぁ…」

「苦しいかい?…でも、私も苦しいんだ…!いつ死ぬとも分からない。挙げ句、好きでもない女と結婚して子を成せ?どこまでも私をこけにして…」

「お、館さ…ま…」



苦しい、痛い。

死なないからなんだと言うのか。

それならいっそ首を斬ってくれればいいのに……

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