第44章 隠としての素質
「やっ…です!離して下さい!」
「前田はしばらく気絶してるだろうがなァ、手早く済ますか?」
むにむにと直接胸を揉まれる。
「触ら…ないでぇ…!!」
「あァ?こんな格好しといてよく言うなァ、この好きモンがっ!」
「やだ、ひっ…不死川さ…怖い…」
「怖いだァ?善くしてやるって言ってんだろォが」
「冨岡さ…」
「今、その名前出すんじゃねェよ…」
助けて…
「カァー、白藤に触れるな…」
「何だァ?……冨岡の鴉、か?」
ぎゅむ。
前田を踏んで上がり込んでくる冨岡。
きっちり白藤の着物も拾う辺り目端がきいている。
「白藤!!」