第44章 隠としての素質
「まだって…言ったじゃないですかっ!!不死川様っ!!」
勢いよく開いた襖を目掛け、着ていた着物を投げ付ける。
「へぶっ!」
「あら?」
着物が当たったのは、前田氏で不死川ではない。
何処に?
「こいつァ驚きだ。その格好、まんま甘露寺じゃねぇか」
「きゃっ!!」
まるで宇髄の様に白藤のスカートを捲る不死川。
「紐かよ」
「ちょっ、不死川さん!」
捲らないで下さい!と抵抗するも相手は柱。
簡単に押さえ込まれてしまう。
「今日泊まってくかァ?」
「何言ってるんですか?訓練が終わったら帰ります!!」
「こんな簡単に押さえ込まれてんのによく吠えるなァ?」