第43章 失意の夜$
とりあえず双方に服を着せ、手近な円座を用意し、座らせる。
「とりあえず、経緯は?」
冨岡に問われて炭治郎が話し始める。
「白藤さんが本部から戻って来てから様子が変だったので…お茶を持って来たんです…」
確かに部屋の隅にお茶の乗った盆が見受けられる。
「部屋に入って、その…///」
「何だ?」
「白藤さんが、一人で自慰を…それで、その…///」
その様子で、大方白藤の裸に興奮したのだろうと当たりをつける。
「お前が嘘をつけないのは知ってる。だからお前が言うのは事実だろ…」
冨岡は先程から口を開かない白藤に目を向ける。
「ただそれだけにしては白藤の様子がおかしい…」
「はい、さっき急に…」
「炭治郎、今日はもういい。下がれ」
「はい…」
炭治郎が退室する。