第43章 失意の夜$
「出しても良いですか?」
炭治郎の昂りが一層膨らんで、限界が近いことを告げている。
一方で白藤は焦点の合わない視線を彷徨わせながら、身体を強ばらせる。
「……っあ!!」
炭治郎の白濁を受け入れながら、どこか怯(おび)えた表情の白藤が口にした。
「めん、なさい…お許し下さい、御館様…」
「へ?」
今、御館様って…
「白藤、居るか?」
ガラ。
冨岡が寝室の襖を開ける。
「あ…」
「………これはどういう状況だ?」
冨岡が寝室に入るなり、目にしたのは、くみ敷かれた白藤と彼女に覆い被さる炭治郎の姿。
「言い訳次第では、ただでは済まないと思え…」
ギラリと光る冨岡の刀が炭治郎の喉元を掠(かす)めた。
「………はい」