第38章 春恋パンケーキ
「甘露寺様だって近くに良い方がいるじゃないですか」
「えー…良い人かぁ」
「きっと近くで見守ってくれる方がいますよ。甘露寺様は誰と居るとき自分のままでいられますか?」
「なら、私は……さんかなぁ。ねぇ、白藤ちゃん。私たちっていつ死ぬか分からないじゃない?大切な人を見つけて、もし……」
甘露寺を後ろから抱き締める。
「大丈夫です。何かあったら必ず駆けつけます。私が全部引き受けますから。だから、貴方たちを死なせたりしません。絶対に」
涙が溢れそうだった。
でも、同時に不安になった。
自分たちは白藤が治してくれるが、では白藤は誰に護られるのか?