第37章 二人
「?、何ですか?」
小首を傾げる白藤が愛らしく思えて…
ぎゅっと抱き締めれば戸惑った視線がさ迷う。
「冨岡さん?」
何だか普段よりも、縮こまっているように思えて、白藤は優しく彼の背中を撫でた。
一息吐いてから、冨岡は話し始めた。
「行きたいところがあるんだ。一緒に来てくれるか?」
「はい」
貴方とならば何処へでも。
「とはいえ、何処へ行くんですか?」
「姉さんの墓参りに」
「冨岡さんのお姉様?そんな大事な場所に私を連れていくなんて、よろしいのですか?」
「白藤を、姉さんに紹介したい」
「………///」
それは、私のことを大切に思ってくれていると自惚れても良いのだろうか?