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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第36章 130,000PV御礼読切 麗しの君は


「お、覚えていやがれぇぇ!」

突然逃亡する兄貴分に手下すら少しの間呆然とする。
一拍程間をおいて、我に返った手下がようやく走り出す。

「行くぞ」

「はい」

さりげなく白藤の手を引いて歩き出す冨岡。

へぇ、意外と隅に置けないな。

「で、簪どうする?お姉さん」

「あぁ、やっぱり鼈甲下さいな。苦心している姉に渡すから…」

少々芝居がかった体で店主に話しかけると。

「お姉さん。なんて清らかな…ごめんよう、てっきり柄の悪い連中の女だと思った俺を許してくれぇ…」

おいおい、泣くなよ!

「これも一緒に渡してやんな」

「何、これ?」

「うちで作ってる硝子細工さ。こっちは江戸切子、こっちがとんぼ玉を使ってるんだ」

「じゃあ、三つとも買います」

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