• テキストサイズ

鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第34章 今夜はお気の済むまま$ 冨岡夢


「………私も冨岡さんに会えて良かったです」

「どうした?」


思いもよらない言葉に冨岡が首を傾げる。


「聞いても、良いですか?」

「何だ?」

「どうして、私と一緒に暮らそうと思ったんですか?」



こんな面倒な鬼である私を傍に置くなんて。



「お前と一緒に居ると心が安らぐ。それに、またお前が作る料理が食べたい」

「料理……それって、鮭大根ですか?」


ぱぁっと明るくなる冨岡を見て白藤の顔も綻んだ。


「琴も聞きたい」

「ああ、遊郭の時に弾いた曲ですか?」

「他にも聞いてみたい」

「いざとなると…ああ、『待宵月』なら…」


運び込まれているのだから、久しぶりに弾いてみるのも良いかもしれない。


爪弾いてみれば、澄んだ音が響く。


シャララン、シャララン。

目を閉じ、冨岡は白藤が奏でる音に集中する。



「………」



シャン。



「冨岡さん、貴方は居なくならないでくれますか?」

「……どういう意味だ?」

/ 1983ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp