第34章 今夜はお気の済むまま$ 冨岡夢
$$$
冨岡の屋敷にて。
「あの…よろしかったのですか?私とその…///」
あらぬ噂が立ちそうなんですが…
「俺はこの間の様にお前と二人で過ごしたいんだが……嫌か?」
「滅相も…!!あ、でも冨岡さんすみません。この間頂いたギヤマンを刀鍛冶の里で落としてしまって…」
結局見つからなかったのが残念でならない。
「ああ、それならここにある」
「え?何で…」
「柱合会議が終わってから、時透が里の少年から預かったと」
「良かったです。てっきり無くしたとばかり…」
帯留めとはいえ、とても綺麗な細工なので白藤は殊更大事にしている。
「鬼に狙われたそうだな」
「それは私が動き回ったからで…」
すっ。
冨岡の手が白藤の髪を撫でる。
「無事で良かった」